真言宗 共生庵

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念がこもる

人が使っていた、いわゆる中古の品は、以前に使っていた人の「念」が入ると言われます。

 

これは、あらゆるものに当てはまります。

中古のバイクや車には、以前のオーナーの「癖」がついているのと同じような感覚です。

 

特に、それが強く感じるのは、「落ちているお金」です。

これはかなり重く、粘っこい。

執着や後悔、怒りなどの色んな感情がこもり、渦巻いています。

ちょっとやそっとでは、その「念」は取れません。

 

手に取るのも気が引けます。

 

万が一、それを拾って自分の為に使ってしまうと、それらの一切合切が自らに降りかかります。

 

人のものを、自分のモノにしてはいけないのです。

 

古本屋で販売されている本などは、以前のオーナーが「手放すつもり」でいたもの。

だから、さほど問題はありません。

 

「手放すつもりがない」のに手放したものは、色んな意味で重たくなります。

 

少し前に、家のお祓いを依頼されたことがありました。

広くて日当たりがよく、高級感のあるお宅でした。

元々は、お金の問題で差し押さえられ、競売物件だったお宅だそうです。

 

以前のオーナーの「怒り」「未練」など、色濃く染み付いていました。

 

上手く表現できませんが、明るいのに暗い。

何とも言えない空気に包まれていました。

 

人の「念」は怖いものです。