真言宗 共生庵

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回向

ハムスターの供養を依頼されました。

生前、後悔が残るような飼育だったとのこと。

 

いつもは拝んでいて「イメージ」が浮かびます。

今回の供養するハムスターは20年以上前に亡くなっているとのこと。

 

動物は特に輪廻するペースが早い。

もう魂の形は変化して、出てこないかもしれない。

人なら没後30年経っていようが、出てくる方は出てきます。

 

「出てきてくれるかなぁ…」と色々気配を探りながら供養しました。

 

姿は出てこない。

でも気配はある。

 

施主様も敏感な方だったのですが、同じ感覚だったそうです。

 

終わったあと、施主様と色々話しました。

気配があったということは「来ていた」ということ。

姿が見えなかったのは、次の輪廻に進んでいたということ。

結果として「後悔する必要がない」というメッセージなのかなと思いました。

 

施主様は「自分が救われた」とおっしゃいました。

「自分の為の供養だった」と涙ながらに語られていました。

 

それでもいいのではないのでしょうか。

 

供養は「回向(えこう)」といいます。

自分の行いが、様々な存在に影響を及ぼします。

供養は善行なので、その功徳が周囲に行き渡る。

 

結局は、自分の為の行為が誰かの為になっているのです。

だから「自分の為の供養」と嫌悪する必要はありません。

 

良い供養の時間と空気だったと思います。

ハムスターからも、施主様からもメッセージよやり取りが十分に感じられました。