真言宗 共生庵

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共に生きるもの

今日は馬頭観音様の御縁日でした。

 

たまたま、御縁日と知らずにこの日に飼っていた犬の供養を申込まれた方がいらっしゃいました。

 

供養する前に色々お話を伺いました。

 

まだまだ死別について受け入れが出来ていないご様子です。

前を向きたい、前に進みたい、そういう思いはあるのですが、どうしても後悔などに支配されてしまっているようでした。

考えないように何かに集中して、時間を詰め込んでるような生活だそうです。

 

それは良くない。

 

そもそも、後悔は必ずします。

だから後悔だけに目を向けるのは時間の無駄です。

前に進む為に、過去を振り払う必要もありません。

 

悲しみ、寂しさ、後悔などの後ろ髪を引くもの。

これらは全部捨てるものでも、振り払うものではなくて共に生きていくもの。

無かったことには出来ないのですから。

だから、無理やりに、強迫的に「前を向かないと!」と言い聞かせることはストレスにしかなりません。

 

悲しいなら悲しいに心を任せる。

抗わないで、認める。

まずはそこからです。

それができたら、次に繋げる事ができます。

 

まずは、起こったことや自分の気持ちを否定しないこと。

 

言葉を選びながら、そういうことを伝えました。

 

供養が終わって、再び話たときには少し腑に落ちたようでした。