昨日は賓頭盧尊者について書きました。
因みに、真っ赤なお姿なのは「酒の飲み過ぎで身体が赤くなった」からといわれます。
阿羅漢まで登り詰めた人が俗っぽいのは、親しみが湧きます。
聖者や仏様にも俗っぽい話はいくつもあります。
観音様に恋をして結婚を申込まれた仏様や、お釈迦様に叱られた結果としてある物を持っているなど。
先日、当庵に来られた「歓喜天様」は、十一面観音様がパートナーと言われています。
歓喜天様は、象の頭に人の身体。
同じお姿の2体が、抱き合った形で描かれます。
実はこれ、一方が歓喜天様(夫)で、もう一方が十一面観音様(妻)です。
十一面観音様が歓喜天様のお姿に変化(へんげ)して抱き合っているのです。
どちらも同じお姿ですが、見分け方があります。
足を踏まれているのが歓喜天様で、踏んでいるのが十一面観音様。
確かに、位としても十一面観音様の方が格上なのですが、いわゆる「かかあ天下」というやつですね。
そのため、歓喜天様が「働かない(ご利益を示さない、または悪い行いをする)」ときは、パートナーである十一面観音様を拝めと言われます。
そうすると「発破」をかけてくださるそうです。
その様子を想像すると、我々に近い存在に思います。