当庵の本尊は馬頭観音様です。
馬頭観音様は、観音の名を冠している中では珍しく火焔を背負い、唯一怒りの表情をされている仏様です。
そのため観音様でもあり、不動明王様をはじめとする明王様にも属しています。
像容が多くあり、身体の色や持ち物、腕や顔の数、立ち姿か座ってらっしゃるかなど、様々なお姿が存在します。
しかし、馬頭観音様には最大の特徴があります。
頭の上に馬の頭部が乗っているか、頭部が馬になっているか。
それで馬頭観音様かどうかを見分けることが可能です。
この仏様の怒りの表情は、裏を返せば最も深い慈悲を表し、あらゆる煩悩や魔を断じ、砕き尽くすことを意味しています。
ご利益は、厄除けや病気平癒、健康長寿、交通安全など多岐にわたり、その験は迅速に顕れると言われています。
また、動物の守護・供養を司る仏様でもあり、江戸時代には、馬の供養や交通安全などのため、道に馬頭観音様の石碑を祀るなどされ、今でも色々な地域でそれらを確認することが出来ます。
オン アミリト ドハンバ ウン パッタ