昨日、密教的な調伏・降伏について書きました。
他を排除しない思想に基づいて、根底にあるのが「愛」ともいえる。
それの裏付けとして、密教の修法には「神分(じんぶん)」という、神々を供養するパートがあります。
そこには種々様々な神の社を唱え、「神」に対して供養を捧げる内容です。
その中には「当年行疫流行神」という文言もあります。
いわゆる「今の流行り病」に対して、供養を手向けるということです。
「疫病退散」を謳い文句に、色々な取り組みが巷にはあります。
打ち払って「来ないで!」というより、供養することにより「癒やして大人しくしといてもらう」というイメージです。
密教は「呪い」とか「呪術」のようなイメージを持たれている方もいらっしゃいますが、とても優しい宗派なのです。