真言宗以外でも日本仏教などで広く唱えられている般若心経ですが、その意訳本なども数多く販売されています。
大乗仏教(密教をはじめ、日本の伝統仏教はすべてこのジャンルになります)ならではの「空」の思想を説いており、これを理解(学問的に頭での理解ではなく、体得の意味)出来れば、大変な聖者と言っても過言ではありません。
この般若心経、元々は般若経と言われる沢山の経典のダイジェスト版となります。
般若経はシリーズ物でかなり長く、中には600巻もあるタイトルのものもあります。
それらの般若経シリーズの、大事な所をわずか262文字にまとめ上げたものが般若心経です。
インドで作られたので、元々はサンスクリット語で書かれていたのですが、当時の偉い僧侶が翻訳して現在の形になりました。
日本のお寺では、多くは「玄奘(げんじょう→西遊記の三蔵法師のモデルになった方です)」の訳した般若心経を唱えています。
実は、般若心経を翻訳した僧侶は一人ではなく、複数人います。
翻訳者ごとに、般若心経の解釈が少しずつ異なります。
そのため、元々はサンスクリット語には無かった一文が付け加えられていたり、逆にカットされるなどして日本に伝わりました。
そんなので、有難みや神秘的な力があるのか心配になります。
しかし、そこは「間違いなくある」から不思議です。
真言はあまり意味にこだわりを持たずに唱える方が良いですが、お経は意味を理解して唱えることをオススメします。
そうすることで、お経が更に力を持ちます。
言霊の効果と同じです。
言霊は、言葉とともに「それが実現している未来」をイメージして使います。
映像として、リアルにそこにいるというレベルのイメージです。
不思議な力を持ったお経の意味や、そこから浮かぶ神秘的なイメージを持って、音読します。
それを仏様などの高次元の存在に聞いてもらって共有すると、より近しい感覚にもなると思います。