真言宗 共生庵

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抱卦童子

鎮宅霊符神様について、昨日書きました。

 

鎮宅霊符神様の脇神には、抱卦童子(ほうかどうじ)と示卦童郎(じかどうろう)が祀られています。

 

ザックリと、大まかに、また誤解を恐れずに言うと「脇神(仏様なら脇仏といいます)」は本尊の補佐的な存在です。

 

つまり、鎮宅霊符神様の働きを補佐するために抱卦童子と示卦童郎がいるというイメージです。

 

元々は道教儒教など、中国の宗教が関係している鎮宅霊符神様。

そのため、抱卦童子も示卦童郎もその影響なのか「卦」という文字が入っています。

 

儒教に「易経」という自然や人生の変化について道理を説いた書があり、その道理を表す六十四種類の卦の形が記されております

卦は占いなどにも活用されて、「当たるも八卦、当たらぬも八卦」の語源になっています。

八卦八卦で六十四卦になります)

 

卦は「人間と、それを取り巻く自然などのエネルギー」を形象化したものと言われ、抱卦童子はまさに、それを表しているとされます。

 

人間と、その周囲の環境やエネルギーは、一定ではありません。

また、自分の思念により変化もします。

暗闇を恐れれば、その奥に気配を感じるように、思念により「何かの存在」を作ってしまうように、物や環境(人的環境も含む)への認識はそのまま自他へ影響します。

 

これは、神仏の存在とその力にも置き換えられます。

その存在を信じるから、力が発生する。

その力を信じるから、それが自他に影響を及ぼす。

 

抱卦童子は、その作用そのものを示している存在なのかもしれません。