「忘れなければ前に進めないこと」は、忘れた方がいい。
そういうときは「忘れよう」のか「無かったことにしよう」ではなく、「そういうこともあったけど」と、右に置く。
起こってしまったことは、無かったことには出来ません。
無かったことにする、というのは現実を否定することです。
これをすると、いつまでも余計に心に刺さってしまいます。
現実に起こったこととして、認めてしまう。
それも、心に刺さったものを取り除くためには大事になります。
心に重大な傷を追うような、とても辛い出来事もあると思います。
忘れろという方が無理。
認めましょうも、辛すぎる。
忘れることも、右に置くことも出来ないようなこともあるでしょう。
直視したくないほど辛い思いがあるときは、その思いと共に生きる方法を探す。
医療や心理の専門機関。
身近な人や友人、上司。
信用のおける誰かに頼るようにして欲しいです。
重たいものを一人で背負うのではなく、少し支えてもらう。
心の負担を軽くするイメージです。
そして、我々のような宗教者にも頼ってもらえたら幸いです。
宗教的哲学やそのロジックには、大きな力があります。
仏教も約2500年、密教も日本で1200年以上続いているのは、その力が誰かの支えとして役に立ってきたからだと思います。