もうすぐお盆ということもあり、お寺関係の仕事は多忙となります。
当庵はまだ立ち上げたばかりなので、お盆のご供養のご依頼はあまりありません。
なので、この時期は他のお寺にお手伝いに行きます。
そういうことは特に珍しくもなく、よくある話です。
数名の僧侶で、1日で一人につき20件くらいずつを手分けしてお参りします。
毎年同じエリアを担当するので、顔を覚えてくださっているお宅もあり、会話も弾みます。
お参りに行くと、挨拶と自己紹介から始まり、体調変化や気候など色々なお話をしますが、僧侶は1日20件ほどお参りする訳ですから、毎日20回同じような話をするということです。
しかし、御当家からしたら、「今日来てくれた僧侶との初めての会話」です。
これをしっかり意識して、一期一会のつもりで、言葉を大切に会話することが重要です。
お参りに慣れしまって、こういう場面での会話がおざなりになってしまってる僧侶がいると時々聞きます。
会話も特に無く、お茶だけ飲んでお布施を受け取って出ていってしまうとか。
自分自身の信用を失うだけでなく、お手伝いしているお寺、そしてお寺業界にも良くない影響を及ぼします。
自分が色んな看板を背負って、そこにいると自覚してほしいものです。
職業で言うならば、僧侶は対人総合職です。
「目の前の人」を大切にすることは、僧侶の当たり前です。