密教には「口伝(くでん)」といわれるものが沢山あります。
文字には残さず、師から弟子に口頭のみで伝えられる「秘密の事柄」です。
次第には、真言や印についての記載はありますが、口伝は載っていません。
つまり、書いてある通りにだけやっても「出来ない」ようになっています。
ちゃんと、伝授を受けて口伝を習わないといけません。
ところが、この口伝も流派によって様々なものがあります。
その1つ1つに「何故それをするのか」という理由もあります。
色々知れば知るほど、やればやるほど分からなくなる。
ある人曰く「密教はそんなもの」とのこと。
「頭で分かるのではなく、体験のものだから」と。
分からなくても「とにかく続けること」が大事。
頭で考えて、納得して行動に結び付けるタイプの私には、それが一番難しいことです。
大変な世界です。