お彼岸の時期です。
お盆のお参りが近いため、お彼岸に供養をする方も少なくなってきました。
お彼岸は春と秋に2回あります。
今現在は「先祖の供養をする」というイメージですが、実は、本来的には少し異なります。
元々は「日願」という、太陽信仰が日本にはありました。
作物の豊作と、それを守ってくれる先祖信仰です。
それと、「浄土」を表す「彼岸」が混じりました。
実際、お彼岸期間のちょうど真ん中に位置する春分の日と、秋分の日は昼夜が同じ長さになるため、「彼岸(浄土)と此岸(我々の生きる世界)が一番近くなる」と考えられました。
その為、この期間に先祖供養をすると思いが届きやすいと考えられたのです。
最終的には、その思想は「自然を敬い、先祖に感謝する」という形になりました。
つまり、単なる先祖供養の期間ではなく、感謝と慈しみの期間であるということです。
いつの間にか、「ご先祖様の供養をする」という部分だけが残ってしまいました。
この期間は、自戒しながら慎ましく過ごすのが本来の形。
そしてご先祖様々への感謝の現れとして、供養するというイメージです。