真言宗 共生庵

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遺品の処分

遺品の処分について相談がありました。

 

かいつまんで言うと…

パートナーに先立たれて、数年過ぎてるが、一部の遺品がどうしても捨てられない。

息子や兄弟には「早く処分しないといけない」と色々言われる。

処分しないといけないのは分かるけど、少し混乱している。

 

とのことでした。

 

周りの方々が、本人のため(過去に囚われているとか言われたそうです)だったり、自分たちのためだったり、色々考えて「処分した方が良い」という結論になっているのだと思います。

 

でも、大事なのはやはり「一番の当事者の気持ち」だと思います。

周りがどうであっても、自分が「捨てよう」と思えないなら、捨てないでいいかなと思います。

周りの意見に合わせて、自分の気持ちを置いてしまうと後悔が残ってしまいます。

 

何なら、ご自分が旅立つ時に、棺に入れられるなら入れてもらってもいいのではないかと思います。

 

この方の場合で言えば、経験上それが出来る品物でした。

 

なので、その旨をお話しました。

 

遺品を捨てるということが、悲しみを乗り越えたとすることも勿論あります。

しかし、捨てられないなら捨てず、それと一緒に生きて気持ちを整えればいいと思います。

 

悲しみと共に生きて、生きる為の糧が見付かれば、「乗り越えた」と同義です。

 

中には、「故人の霊が浮かばれないから」とか、「故人の念が籠もっているから」などの理由で、処分を推奨する人もいます。

 

故人を使って、傷口に塩を塗るように遺族の不安を煽るようなことはあってはならない。

 

そういうことは、あったとしても極めて稀。

もしも気になるなら、信用出来る人に相談してほしいです。