瞑想が進むと、「光の体験」をします。
これは、ある程度まで瞑想を修練したら、皆が共通して体験します。
かの弘法大師空海も、その時の様子を「口の中に明星が飛び込んできた」と表現しています。
多くの方は、これこそが神秘体験であると勘違いして満足し、それ以上先のステージにいくことが出来ません。
過去の文献など読んでいると、高僧ですら勘違いしているような記述もあります。
この体験で「悟りを得た」と言っている内容まであります。
光の体験は、座禅・瞑想の習熟度を数値化したときに、100ある内の5〜10という程度のレベルです。
よく座禅・瞑想をしていると、光の体験以外にも何かが見えることがあります。
まぶたは閉じているけど、はっきりと映像として見えます。
よくあるのが「仏様」や「幽霊的な存在」。
これは、ほぼ100%の確率で妄想の類いです。
心の何処かで、見えたらいいなという願いがあり、それに無意識が応えている状態です。
「もっと見たい」「また見たい」などと求めてしまうと、魔境(いわゆるトランス)に入ってしまう場合もあります。
マインドフルネスや、以前の記事に書いたレベルの座禅・瞑想なら、魔境に入ることはありません。
近年、いわゆる霊感商法の団体などが、新規信者獲得のためにヨガ教室や座禅・瞑想会などを開催していると聞きます。
参加者を心理誘導して、わざと魔境に入れていきます。
そして、そのときに見えたものの原因を、神秘体験や霊的存在にあると説明します。
指導者からそのように言われたら、とても不安になってしまいます。
座禅・瞑想は、明師に従って行うべきですが、その指導者が明師かどうかを見分けるのは難しいです。
街中の看板や広告を見て、そういった所に飛び込みで行くのではなく、色々調べてから行かれるか、信頼出来る知人伝手で行く方が良いかもしれません。
くれぐれもご注意ください。