塗香(ずこう)というものがあります。
粉末の香です。
これを手に塗ることで、全身を清めたことになります。
成分は天然の香木などで、口に含んでも問題はないとのこと。
宗派によっては、少し舐めることもするそうです。
私は携帯用の塗香を持っており、お仏壇を拝むときや参拝のときにも、どこでも使えるようにしています。
施主様がいらっしゃるときは、施主様にも塗って頂きます。
塗ることで清められ、香りにも魔を祓う力があります。
そうすることで、拝む場所がそのまま仏の国となり、お寺となります。
元々はインドでも使われていたそうですが、日本の粉末タイプの塗香ではなく、水と混ぜて泥状にして身体に塗っていたそうです。
それは、暑さ対策としての清涼剤にもなっていたと聞きます。
実際の効果はわかりませんが、気化熱と泥の断熱効果を考えると有効かもしれません。
因みに、塗香というだけあって、香りがあります。
香りは、配合する香木の過多により変化しますが、どんな香りにするかは好みです。
私自身は、少し柑橘系の香りを足して爽やかな塗香を使用しています。
お寺によっては、本堂などの入口に塗香が置いてあるので、お寺によって異なる香りを楽しんでみてください。