私は自身は、以前にも書いたように霊感の類いはありません。
しかし、目に見えない存在について、肯定的意見も持っています。
私と同じく、多くの方々は、そういった存在を視覚など、一般的な感覚器官で認識することは難しいと思います。
前に勤めていた本山での話です。
「悪霊がついてるのでお祓いをしてほしい」という問い合わせが時々ありました。
「お祓いなどはしておりません」と、説明するのですが、それでも門を叩く方もいらっしゃいます。
その方は、若い女性で、付き添いで男性(恐らくパートナー)の方とお二人で来られました。
そして、再びお祓いを希望。
こちらも、再びご希望にはお応え出来ない旨をお伝えします。
何故、お祓いを希望されるのか聞いてみると「ある占い師に言われた」と。
その占い師の方は、何度も貴方を視ている方で、信頼出来る方か尋ねると「初めて会いました」とおっしゃいます。
何かに憑かれているという実感はあるか尋ねると「特に無かったけど、言われてから急に不安になってきて…」とのこと。
そもそも、お寺の境内は聖域ですから、ここまで来れるなら何も憑いてないでしょう。
その方たちには、その後色々と対応して「何だ、憑いてないんだ」と実感していただきました。
実際に、何か超常的な存在が憑依することはあると思います。
でも、殆どが思い込みや、今回のような「誰か」に言われたから、という人為的なものです。
信用出来る方に言われたならまだしも、一回しか会ったことのない占い師に言われたから、というのには流石に驚きましたが…
今回のケースは、ある意味「負の力を帯びた言葉」に憑依されていたとも言えます。
負の力を帯びた言葉は、強烈に不安を呼び込み、人の判断力を奪うこともあります。
不安になったら、まずは信用出来る方に相談してください。そして、客観的な意見などもらいましょう。
それだけで、この手の憑き物は落ちます。
1人で抱え込まないことが大切です。