当庵の御本尊様は馬頭観音様ですが、他にもお祀りしている仏様がいらっしゃいます。
そのお一人が地蔵菩薩様です。
地蔵菩薩様は、梵名をクシティガルバ といいます。
クシティは大地を意味し、ガルバは胎内を意味しています。
大地は命を育む。
差し当たり、命の蔵といったところでしょうか。
つまり、地蔵となります。
地蔵菩薩様は、お釈迦様の入滅から弥勒菩薩が出現されるまでの56億7千万年の間、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の六道の衆生を救ってくださる菩薩様です。
六道のどこにでも現れ、一人一人に救いの手を差し伸べてくださいます。
他の仏様とは違い、髪を剃り、飾りをつけずに僧侶の姿で皆が近付きやすいようにされています。
司るご利益は、書き出したらきりが無いほどあります。
中でも、代表的なものは「代受苦」です。
これは、苦しみをお地蔵様が身代わりとなって、代わりに受けてくださり、安らぎを与えてくださるというものです。
また、地蔵菩薩様は如意宝珠を持たれています。
如意宝珠は、望んだものを意のままに叶える宝の珠(たま)です。
そのため、地蔵菩薩様は多大な福を施してくださるお力があります。
地蔵菩薩様が立てられた、生けとし生ける者を救い、大いなる恵みを授けるという誓い。
その象徴ともいえるお力です。
生けとし生ける者。
これは、当庵の目指すところと共通しています。